友人と歩く

大学院時代の友人と久しぶりに遊んだ。なんやかんや良い歳だし、友人たちは結婚式とかで顔を合わせることはあっても時間を合わせてちょっと遊びに行くようなことはとても久しぶりだった。こんなふうに人と会ったのっていつぶりだろうとふと思った。

 

内容は本当になってことはない。一緒に昼飯を食べて、コーヒー飲みながら海沿いを歩いて、ちょっと面白そうな展示を見て、帰る前に軽く酒と餃子なんかつまんで。ただ学生の頃よりもちょっと良いものを食べて、缶コーヒーじゃなくてスタバでホットコーヒーを頼んだりする。会話は仕事とか家族の話が自然と多くなるし、あの頃は面白かったよなみたいな話がふっと出てきたりする。2人ともちゃんと歳をとっていた。

 

それでもやっぱり、なんだか自然と話ができる。お互いしんどい話なんかもなんだか口をついて話してしまったり、それを距離を保ちながら認め合ったりできる、良い関係だなと再認識できた。1番悩んだ時期を共に過ごした友人とは貴重なものだ。

 

今がしんどいと感じる時に少し後ろを向くことができるのは良いことだなと思った。前を向いて生きるしかないのはそうだし、後ろを向いてる暇なんかないというのもそうなのかもしれない。でも自分はそれができなかった。少し後ろ向きな話をしたりできる友人がいてくれて、ちょっと歩みを止める、そうすると自然と前を向かないといけないなという気持ちになれる。1人ではなかなかできない。不思議なものだ。

 

帰り道にイヤホンからエレファントカシマシの俺たちの明日が流れてきた。さあ頑張ろうぜって言われたような気がした。絶対気のせいでタイミングの問題なんだけど。でも良い歌だな。なんだか聞こえ方が少しずつ変わってきたような気がする。歳をとるのも悪くないのかもしれないな。