白髪おじさんです

最近、白髪が目立ってきた。

元から白髪はそこそこあったが、髪が伸びるとたまに白髪が見つかるな〜という程度で特に気にしていなかった。でもここ最近は明らかに白髪の量が増えている。なんなら髪を短くしても目立つようになってきた。

目立たないところにあってくれたら良かったのに、よりによって前髪の付近に集中して生息している。朝、髪をセットするときも絶対目に入るし、仕事中にトイレに行った時なんかは疲れた顔と白髪のせいで幾分老けて見える。

 

嫌だなあ、とつくづく思ってしまう。何故かはよく分からない。

 

別に若く見られたいとかもない。そもそも20代とかに見られたことがまずない。老け顔というのもあるし、別段見た目の老いみたいなものに抵抗はないと思っている。じゃあ何故だ?多分自分の中で白髪と「苦労」みたいなものが強固に結びついていて、自分に苦労という属性が付与されるのが嫌なんだろうと思う。

 

自分は別に苦労しているとは思っていない。全ては自分が選んだ道で、見るからに自分よりも大変な道を進んでいる同年代を腐るほど見てきている。だから自分が苦労しているなんて思えないし、そんなふうに思うのは驕りだなと感じる。だから自分に苦労の跡みたいなものが生まれるのが許せないんだろう。面倒な性格だなとため息が出る。

 

かつて1度だけ白髪染めをしてみたことがある。ドラッグストアで売っている白髪染めを使ってみたのだがこれが本当にダメだった。確かに白髪はちゃんと染まったのだが、周囲の髪の毛がギシギシになるし、どうにも薬剤的な匂いが自分はダメだった。1ヶ月もするとまた白髪が目立つようになってきたが、それ以降白髪染めをすることはなくなった。

 

そんなに気になるんなら坊主にすればいい。見た目も気にしないんだろ?という風に囁いてくる内なる自分もいる。確かにそうだ。そう考えるのはとても合理的だ。でも全部を合理的に行動できるほど私はできた人間じゃない。中途半端な人間だ。一気に坊主にする度胸なんてありはしない。

 

でも自分は苦労していると言い聞かせたりするのはもっと嫌だ。絶対にそんなことはない。そんなことはないはずなんだ。