海が見たい。海が恋しい。最近よく思う。
実家は海が近い街だった。自分の部屋からは海が見えていて、天気のいい日は水面がキラキラ輝いているのも見えた。
大学近くで下宿している時は川沿いに住んでいた。それも良かったが、やっぱり大きな海がどこかで恋しかった。
今は大阪に住んで、近くに海はない。海をみようと思うとそこそこ動かないといけない。
メンタルがしんどい時に海を観に行きたくなる。その度に自分の中に海が大きな存在としてあるんだなと実感する。
海は良い。私に何も話しかけてこない。でも漣の心地よい音で迎えてくれる。いつでもそこにある。先に広がる広い世界を感じさせてくれる。輝く水面も、夜の黒い姿も、どこかいつも落ちついている。否定も肯定もない。それでいていつまでも観ていられる心地よさがある。
引っ越すことになったら海が見える街に行きたい。
海の見える街で、猫でも飼って、穏やかに暮らして死んでいきたい。
そこで悪夢は終わるよ。