歩くaround

散歩が好きで、仕事終わりでも結構歩きたくなることがある。

例えば仕事が終わった時、ああ〜今日お昼ご飯食べるの遅かったからあんまりお腹空いてないな〜とか思ったりする。会社の最寄駅から家の方に1駅行くとちょうど道中にブックオフあるから寄っていくか〜となると1駅くらいなら簡単に歩いてしまう。まずこれが基本。

それが普通になると、あるときは「今日はブックオフの通りから1本外して歩いてみるか」となる。すると大きい通りにはなかった美味しそうなご飯屋さんがたくさん見つかる。薄汚れているがいい匂いのするチキン南蛮が売りの居酒屋、渋い佇まいのうどん屋、比較的新しそうな寿司屋。今度午後休暇取れたらこのあたりにランチ食べに来ようかなとなってとても楽しい。

 

今日もお昼ご飯のタイミングがうまく行かなかったので1駅歩いて帰ってみることにした。今日はもう少し外して歩いてみようと思い、大きい通りから5本くらい外して歩いてみた。

結構周りに気をつけて歩いてみていたが、どうにもご飯屋さんとか面白そうなお店は見つからなかった。いや、1件あったが今日は定休日だったようで、様子を伺うことができなかった。

今日はハズレかな〜と思いながらも歩き続ける。すると風情のあるタバコ屋が出てきて少しテンションが上がる。パッと見えるだけでも4筒の葉巻用ライターやシーシャグッズなどが見えて、なかなか面白そうだ。歩ける範囲内にこんな店もあったんだな〜と嬉しくなり、そのまま歩き続ける。

 

歩き続けたところでふと気がつくと周りを歩いている人間の層が変わっていることに気がついた。あれ?さっきまで会社員みたいな人ばっかりだったのになんか輩みたいなのとホストみたいなやつばっかりになってきたぞ?なんだここ?異世界?全然気がついてなかったけど周りのお店もなんかクラブとか水商売みたいなのばっかりになってね?あっでもこんなところに塩ラーメンの店なんかあるんだ美味しそう。

そんな感じで歩いていたらどう考えても歓楽街みたいなところに出てしまった。なんだここ?こんなところが会社の近くにあったのか?マジで?と普通に戸惑ってしまった。ただどうみても男性向けのお店がほとんどない。無料案内所とかもあるのにそこにはホストやらK-popのポスターばかりが貼ってある。多分女性向けの歓楽街なんだろうと察するとともに、今ままでにみたことがない異様な世界に形容し難い不思議な感覚に陥った。

早く出ないとダメだと感じて駅の方向へ急ぐ。ようやく駅の看板が見えてきたと思ったらなんと会社の最寄りから3駅も歩いていた。気分はまるで千と千尋。そんな週初めだった。