ナナメの夕暮れ

「ナナメの夕暮れ」を読んだ。

 

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この本を読んで何かが画期的に変化するということは、少なくとも自分にとっては無いのだろう。でもこの本は、自分が生きていることを少し肯定してくれるような、そんな気がしてくる本だった。いや、肯定してくれるってのは変だな。自分で肯定してもいいのだと思えてくるような、そんな本だった。

私は周囲を敵だと思っている。そう教わって育ってきたし、それが自分を守る防衛線だとも思っている。それでここまで生きてきた。でも最近うまくいかない。自分が分からない。自分はどうも普通では無いらしい。じゃあどうしたらいい?そんなふうに思っている私ももしかしたらこの世界を肯定していたいのかもしれない。そのために時間をかけて踠いてもいいんだと、そういう生き方もいいんだと、そんなふうに思えて少し心が軽くなった。

 

これから先、自分は世界の変化の中で自分を見つけることができるんだろうか。毎日生きることに精一杯になっているのに、さらに頑張ることができるんだろうか。この不安も歳をとるとどんどんなくなっていくのだろうか。生きていたい。でもただ生きているだけじゃダメだ。私はまだ上を向いていないとダメだ。苦しんでやる。このクソみたいな世界で、クソみたいな人間の自分で。それが自分を見つける唯一の方法だと思うし、毎日を生きていく力に今はなると思うから。ざまあみやがれ。

 

歪ながらもそんなふうに少し思えるようになった。この本と出会えて良かった。数年後にまた読み返してみようと思う。その時の私はどう思うんだろうね。